訪問介護(ホームヘルプ)とは、自宅にいながら介護サービスを受けられる在宅支援の仕組みです。
高齢者が「住み慣れた家でこれまで通りの生活を続けたい」という希望を叶えるために、介護職員(ホームヘルパー)が自宅を訪問し、日常生活をサポートします。
ホームヘルパーは、ケアマネジャーが作成するケアプラン(介護サービス計画書)に基づいて訪問し、食事や排せつなどの身体介護、掃除や洗濯などの生活援助を行います。
サービスの利用は定期的な訪問が中心で、24時間常駐ではありません。そのため、必要に応じて家族の支援や他の在宅サービス(訪問看護、通所介護など)と組み合わせることが重要です。
令和6年度(2024年度)の介護報酬改定では、訪問介護の質を高めるために以下の見直しが行われました。
- 生活援助サービスにおける人員基準の緩和(生活援助従事者の活用が可能に)
- 処遇改善加算の一本化とICT導入の推進による業務効率化
- 介護職員の負担軽減と、利用者への継続的支援体制の強化
これにより、より多くの人が訪問介護サービスを利用しやすくなり、介護人材の確保や質の向上にもつながることが期待されています。
| 訪問介護サービスの主な内容 |
| ●身体介護サービス 食事や入浴、排せつ、着替え、洗顔、歯磨きなど、利用者の身体に直接触れる介助を行います。 起床から就寝までの生活動作を支援し、自宅での自立した暮らしをサポートします。 |
| ●生活援助サービス 掃除、洗濯、調理、買い物、薬の受け取り代行など、日常生活に必要な家事をサポートします。 利用者ができることは尊重しながら、「自分らしい暮らし」を続けるための支援を行います。 |
※訪問介護は、要介護認定を受けた方が介護保険の対象となるサービスです。
※要支援の方は「介護予防訪問介護(訪問型サービス)」として利用できます。
訪問介護(ホームヘルプ)は、2024年度の介護報酬改定により、生活援助サービスの人員基準や報酬単価が見直されました。ここでは、最新の全国平均(1単位=10円換算)をもとに利用者負担額の目安を紹介します。実際の金額は地域区分や加算により異なります。
| サービス費用の設定(全国平均) | 利用者負担(1割相当)/1月あたり | |
| 週1回程度の利用 | 約1,200円 | |
| 週2回程度の利用 | 約2,400円 | |
| 要支援2 | 週2回を超える利用 | 約3,700円 |
| サービス内容 | 利用者負担(1割相当)/1回あたり | |
| 身体介護 | 20分未満 | 約170円 |
| 20~30分未満 | 約250円 | |
| 30~60分未満 | 約400円 | |
| 60~90分未満 | 約580円 | |
| 生活援助 | 20~45分未満 | 約190円 |
| 45分以上 | 約230円 | |
| 通院時の乗降介助 | 約100円 | |
※全国平均(1単位=10円)で算出。地域区分・加算・所得区分により実際の負担額は異なります。
※2024年度改定により、生活援助サービスの人員基準が緩和され、ICT導入・処遇改善加算の一本化なども実施されています。
























































